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■第18回コラム
古典の巧さは抜群
〜立川談春師匠

 談春師匠(本名佐々木信行)が立川流の門をたたいたのは十八歳の時、まだ高校を卒業していなかった。国立演芸場で談志師匠の「芝浜」を聴き、人生最大のショックを受けて、弟子になろうと決めたという。
 「高校卒業だけは」と止める両親の反対を押し切って家を飛び出した。ところが、入門は認められたものの、談志師匠は住み込みの弟子はとらない。その時の言葉が「生活の面倒は一切みないけどアンタどうすんの?」
 困った談春師匠が飛び込んだのが新聞販売店だった。住むところがあって、二食付きでこんなにいいアルバイトはないと思った。だが落語家修行をしながら、一日二回、二時間づつの睡眠時間での配達はきつかった。その苦しい半年を乗り切り、今ではオリジナリティーを持つ古典を噺す、人気、実力兼ね備えた中堅落語家の一人。特に「包丁」は師匠談志が「俺よりうめぇ」と太鼓判をおす。
 四月には扶桑社から季刊文芸誌「en−taxi」に連載したエッセイを『赤めだか』というタイトルで出版。文章も巧く、涙と笑いの落語家修行のあれこれから、談志師匠を初め一門落語家の抱腹エピソード満載である。
 新聞配達の厳しさを経験した談春師匠は、新聞配達は勉強になったという。配達をしながら、自分の本当にやりたいことをやるには、よほど強い意志がないと出来ない。「でも、今配っている人たちはきっと、やっといて良かったなと思うだろう。全く焦る必要はないですよ」と談春師匠。
 今、新聞配達をしながら、自分のやりたいことを追求している君たちを新聞奨学生通信は応援しています。

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